優曇華の花

2019年9月18日

   昨夜ご宿泊の、男性3名様の中のお一方から、朝お帰りの折に教えて頂いた。

「女将さん、お部屋の窓に、優曇華(うどんげ)の花が付いていましたよ。」
(写真の、糸のような先に小さな卵が付いているのがそれ。ガラスに映ってているので、見にくいかもです。)

「うどんげ?何ですか?それは?」

「3000年に一度咲くという、仏教の経典に出てくる架空の花に例えている、花のような、ウスバカゲロウの卵のことなんですよ。」

それからいろいろの話になり、文学少年のような五十過ぎの紳士御三方とのお話しは、昨夜の酒席よりも盛り上がり(笑)、

北杜夫氏の「どくとるマンボウ昆虫記」の中で、ウスバカゲロウのことを、北杜夫氏は、薄馬鹿下郎と勘違いしていた話やらで笑い、笑い、手を振ってお見送りさせて頂いた。

見ると本当に花のようにも見える。
孵化して成虫になると、30分しか生きていない種類もあるという、カゲロウの儚くも美しい卵を今日初めて知りました。